30cmキューブ水槽にソーラー1を使ってみる。小型水槽こそ照明は吊り下げ式?

30cmキューブ水槽にソーラー1を使ってみる。小型水槽こそ照明は吊り下げ式?

吊り下げ式照明というと中〜大型水槽のイメージが強いですよね。吊り下げ専用のライトは大型水槽を想定して強力なものが多いですし、天井から吊るす場合は水槽を移動しないことが前提になります。したがって手軽に場所を移動でき、水位が浅い小型水槽には相性が良いとは言えません。水槽上部に固定するものであれば設置場所を選びませんし、水槽サイズに合わせて作られているため光が強すぎるということも少ないです。特に小型水槽は大型水槽と比較してコケ発生のリスクが高く、一度発生してしまうと完全に除去するのは手間がかかります。したがって強すぎる照明は管理のしやすさを考慮すると避けるべきと言えるでしょう。

と、ここまでは一般論ですが、実際に小型水槽にADAの吊り下げ式メタルハライドランプ、ソーラー1を使用したところ意外とうまくいったので経験談をご紹介します。

今回は筆者が90cm水槽を空にして移動したため、水槽があった場所の天井から吊るしているソーラー1の下のスペースに空きが出ました。そこで30cmキューブ水槽を設置してメタハラの光で水草水槽を立ち上げてみたので、本記事ではその過程や結果をご紹介します。

設置

サイズに違和感はない

ソーラー1の照明ユニットは幅が36cm、奥行きが24cmなので30cmキューブ水槽の上部にあっても邪魔には感じません。それまで使用していた大型水槽の低床までの距離を考えると小型水槽で使用する際はかなり水面から高い位置に設置しても問題なく水草が育つと考えられるので、水槽上部の開放感は確保できるでしょう。

奥行きは24cmしかないので水槽の奥行き30cmの中に収まります。これが水槽の奥行きを超えていると少し存在感が大きく感じられるかもしれません。

照射範囲は広すぎる

当然ですが90cm水槽でも使える照明なので幅が3分の1の30cm水槽では水槽外に漏れます。違和感があるわけではありませんが、もったいない気もします。光が当たる範囲内に観葉植物を置くと良いかもしれませんね。複数の小型水槽に対してソーラー1一台で管理するのもアリだと思います。天井から吊るしている分設置方法の制約がないのがメリットですね。

水草育成

今回は前景草やモス、その他陽性水草を中心にネイチャーアクアリウムを立ち上げました。植栽から1週間が経過し成長が見られたのでその様子をご紹介します。

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前景草も問題なく育つ

光量は十分すぎるほどなので前景のグロッソスティグマも問題なく成長しています。写真は植栽から6日目ですが、すでに根を張り新芽が展開しています。ちなみに今回は吸着系のソイルを使っているので栄養系ソイルよりは成長が緩やかだと思います。これだけの明るさがあれば陽性の水草全般育てることができるでしょう。

コケは出ていない

立ち上げから1週間の段階でコケは発生していません。点灯時間は一日9時間、CO2の添加ありでこの結果です。とはいえコケの発生要因は照明だけではないので同じ光量の元でコケまみれになってしまう可能性もあります。今回は栄養が少なめのソイルを使用していることと、ヤマトヌマエビを多めに投入していることがコケの発生を抑えられている理由ではないかと考えています。

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小型水槽こそ吊り下げ式?

小型水槽はサイズが小さい分照明の存在感が相対的に大きくなりがちですが、吊り下げて上部に開放感を持たせることで水草水槽の醍醐味である「自然を切り取ったかのよう」な作品を作ることができます。小さい水槽こそ可能であれば吊り下げ式の照明を用いて箱庭感UPを目指しましょう!

The Scaper’s Roomはアクアリウムの知識を深め、楽しむための情報メディアです。公式YouTubeチャンネルでは水草水槽やアクアテラリウム等のセットアップ動画を投稿しています。ぜひご覧ください!

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