照明は水草に限らず、植物を育てる上で最も重要な器具といえます。アクアリウムで使用される照明器具には主にLED、蛍光灯、メタルハライドランプの3種類があり、現在圧倒的な人気を誇っているのがLEDです。アクアリウムに限らず省エネのLEDが人気なのは納得できますね。しかし、LED以外のライトはもう価値がないのでしょうか?答えはNo。蛍光灯もメタハラもまだまだ活躍できます。この記事ではそれぞれの特徴をまとめて詳しく解説します。
1. LED
LEDの特徴はなんと言っても小型で省エネな点。また発熱が少ないのも他のライトと異なる長所です。
メリット
- 省エネ
- 小型、軽量
- 長寿命
デメリット
- 比較的高価である
- 植物に最適な波長が少ない
- 電球を交換できない
かつてはLEDは水草育成には向かないとされていました。光合成のための十分な波長がないためです。ですが技術の進歩により現在出回っている水草育成用LEDの大半が水草の育成に適した波長に調整されているので、基本的にどれを選んでも問題ない場合がほとんどです。ADAのソーラーRGB、アクアスカイRGB、ソルスタンドRGBなど適切な波長と演色性を兼ね備えたハイエンドモデルも続々と登場しています。
LED照明器具を購入する際は有名なメーカーのものをお勧めします。蛍光灯と異なり、LEDは水草用とそうでないもので全く光の質が異なるためです。おすすめはADAアクアスカイシリーズ、コスパの良い寿工芸の フラットLEDです。
2. 蛍光灯
蛍光灯はLEDよりも広範囲を包み込むように照らします。LEDが登場するまでは最もアクアリストに選ばれた照明です。現在は斜陽になりつつありますが発光原理、光の質そのもので比較すればLEDよりも信頼できるライトといえます。
メリット
- 安価である
- 植物の光合成に必要な波長に富んでいる
デメリット
- 電球を交換する必要がある
- LEDの普及に伴い交換球の生産が終了する可能性がある
蛍光灯は古くから多くのアクアリストたちに使われてきただけあって信頼性はかなり高いです。LEDよりも広範囲を照らし影ができにくいという特徴もあります。水草用LEDは波長が調整されているのに対し、蛍光灯は元から必要な波長を含んでいるので必ずしも専用のものを購入する必要はありません。また純正の交換球よりも安価な電球に替えることもできます。
3. メタルハライドランプ
メタハラは古くから植物の育成に使われてきました。その光は太陽に最も近いと言われるほど自然で明るいです。そのため自然を再現するという意味では、メタハラを超えるライトは存在しないのかもしれません。
メリット
- 明るい
- 自然感を演出できる
- 水面の揺らぎが低床に映る
- 光合成に適した光の質と波長
デメリット
- 高価である
- 電気代がかかる
- かなり熱くなる
私はネイチャーアクアリウムのコンセプトである「自然を再現する」という部分に重点を置いているので、太陽そのものとも言えるメタハラは最適なライトだと思います。特に水面の揺らぎが低床に映し出されたり、魚の影ができるといった長所は他のライトにはありません。その反面、スタンドか天井から吊るさなければならないなど初心者にはハードルが高い点も多々あるため、LEDを差し置いて全ての方にお勧めすることは難しいです。
ソーラーIの交換球はこちらで代用できます↓(メーカーは推奨していないので自己責任でお願いします)
まとめ
個人的にネイチャーアクアリウムに最適な照明器具はメタハラ一択です。しかし、LEDはとても画期的で優れたライトで、現在最も普及しているライトですので迷ったらLEDにすることをお勧めします。